2008-01-01から1年間の記事一覧

ヒグラシは7月に鳴くのか。

ヒグラシが鳴けば来る秋、という都々逸があったが、あれは感覚が旧暦なのだろうか。尾崎紅葉みたいな感じか(来年の今月今夜に確実に月が出るのは、旧暦だ)。 ツクツクホウシが 鳴けば来る秋 あたしゃ今夜で 三日泣くのに 来ない人

『17年と13年だけ大発生? 素数ゼミの秘密に迫る!』

吉村仁 著 ソフトバンククリエイティブ・サイエンス・アイ新書 ISBN978-4-7973-4258-1 素数ゼミ(周期ゼミ)の形質進化について書かれた本。 基本的に、かなり初歩から説明されているし、理論的にすっきりと書かれていて、内容もそれなりにあるので、自然科…

『ポリティカル・セックスアピール 米大統領とハリウッド』

井上篤夫 著 新潮新書 ISBN978-4-10-610274-5 ハリウッドの映画人とホワイトハウスとの関りの歴史が書かれた読み物。 モチーフ的には、タイトルにあるように、政治家も映画俳優もセックスアピールが大事だ(から両者の交流が生まれる)、といったものだが、…

ベーシック・インカムが導入されると、

イノベーションが減少する可能性があるだろう。 ベーシック・インカムで経済が巧く回っていくのなら、共産主義でも経済が巧く回っていくだろうし、共産主義では経済が巧く回っていかなかったのだから、ベーシック・インカムでも経済は巧く回っていかないので…

体操男子団体で銀メダル

を取った日本チームに対して、伝統の美しい技で、などと形容してしまうのは、分かった上でわざとやっているのだろうか。それとも、なんにも考えていないただの馬鹿なのだろうか。 採点基準が変わって、簡単な技を完璧に決めるよりも、多少粗くても難易度の高…

『東京裁判の教訓』

保阪正康 著 朝日新書 ISBN978-4-02-273220-0 東京裁判に関して書かれた本。 全体的には、東京裁判の流れをたどった読み物的な本で、読み物としてなら、多分それなりの本なのだろうから、そうしたもので良ければ、読んでみても、という本か。 ただし、東京裁…

『甲骨文字に歴史をよむ』

落合淳思 著 ちくま新書 ISBN978-4-480-06431-8 甲骨文字に関して書かれた概説書。 甲骨文字についての説明から、それらが示している殷の国家体制や歴史等に関してまで幅広く書かれた総合概説で、新書レベルの総合概説としてはこんなものという本だと思うの…

しかし、ハングルや中文で書いてある説明書を見るに思ったのは、

日本の経済力がどんどん相対的に低くなれば、日本人の英語力は上昇するのではないだろうか。

漸く一段落ついたので、

先週からのパソコントラブルの流れのまとめ。 ディスプレイの電源の接触が悪くなって、ついたりつかなかったりするようになる。 →今は、15インチ17インチのディスプレイを買うなら、20インチワイドくらいが、コストパフォーマンスが良さそうだ。 →しかしパソ…

『煩悩の文法 体験を語りたがる人びとの欲望が日本語の文法システムをゆさぶる話』

定延利之 著 ちくま新書 ISBN978-4-480-06438-7 体験を話す時には日本語の文法が変化する、ということが書かれた本。 日本語では、語られる対象が「モノ」か「デキゴト」かによって文法が異なるが、個人が体験した「モノ」は、単なる「モノ」であっても、体…

『ロシア 語られない戦争 チェチェンゲリラ従軍記』

常岡浩介 著 アスキー新書 ISBN978-4-04-867186-6 チェチェン紛争を長く取材してきた著者が書いた雑録読み物。 全体に、まとまりはなく、個人の体験等を書き散らかしただけの雑録で、余り語られることのない紛争に関して書かれているだけに、興味深くはある…

『父親―100の生き方』

深谷昌志 著 中公新書 ISBN978-4-12-101952-3 近・現代の日本の自伝から、自伝著者の父親の像を集め、どのような父親が良いのかを探ろうとした本。 モチーフ的には、どのような父親が良いのかを探ろうとしたものであり、内容的には、様々な父親のあり方を集…

『インド洋孤島戦記 海軍アンダマン根拠地隊の戦い』

小澤一彦 著 光人社NF文庫 ISBN978-4-7698-2575-3 太平洋戦争時にアンダマン諸島の守備隊に赴いた人が書いた戦記読み物。 単純な個人の従軍記というより、やや広範にインド洋地域における帝国海軍予備士官らの戦い等をまとめた本で、別に良いことはないが…

結局、

先進国における農業生産性の高さは、その国の商工業生産性の高さからの上がりであるところの税金を使った補助金によって、仮装されたものだったのだろうか。

『新版 裁判の秘密』

山口宏/副島隆彦 著 宝島SUGOI文庫 ISBN978-4-7966-6454-7 日本の裁判実務を批判した本。 裁判が長すぎるとか強制執行は(裁判に訴えられるような人には)殆ど効力がないとかいうことがいくつか書かれたもので、一部癖はあるが、大体のところは、ありそうな…

暑いので寒いことを想像するエントリ

暑い日が続く中、私は、自分では暑い日より寒い日の方が耐えられる、と思っていたが、考えてみれば、現在の東京では寒い日でもせいぜい氷点下数度くらいまでしか下がらないのだから、地球基準で考えれば、暑い日より寒い日の方が耐えられて当然、なのではな…

『思いやりはお金に換算できる!?』

有路昌彦 著 講談社+α新書 ISBN978-4-06-272504-0 環境経済学のさわりの部分を説いた入門書。 余りにさわりだけで、且つ、自画自賛的なので、最終的には、ロハスな生活推奨本、といった趣の本か。 個人的には物足りなかったし、限界効用の説明も変な気がす…

『見えないアメリカ 保守とリベラルのあいだ』

渡辺将人 著 講談社現代新書 ISBN978-4-06-287949-1 アメリカの政治土壌に関していくつかのことが書かれた本。 大体のところは、別に普通にありそうなアメリカ本だが、私としてはいくつか興味深い指摘もあったので、良い本だとしておきたい。興味があれば、…

本日の総摂取カロリー1636kcal

と思ったが、その条件では、角度差が0度の時に100%にもならないし、角度が90度の時に0%にもならないのだから、6度傾けた時の確率が84/90になる根拠は何もないのではないだろうか。ということで、やっぱりよく分からん。

『刑法入門』

山口厚 著 岩波新書 ISBN978-4-00-431136-2 犯罪とは何であり、どういう場合に成立するのか、といったことが書かれた本。 刑法そのものというよりは、刑法が拠って立つ考え方を説明したもので、そうした点で、入門書としては、よくできている本だと思う。そ…

『10秒の壁 「人類最速」をめぐる百年の物語』

小川勝 著 集英社新書 ISBN978-4-720447-6 陸上男子100mの記録更新の歴史が書かれたスポーツ読み物。 全体として、普通のスポーツ読み物で、悪くはないが、特にという程のものでもなく。読み捨てるくらいのもので良ければ、という本か。 世界記録が今年…

相次ぐ偽装や

事件等によって食品の信頼性が揺らいでいるから、取り戻そう、というのは、話の筋としては分かるが、そもそも食品に信頼性などがあるのか、という点で、よく分からない。 食品に短期の危険性があれば問題はすぐに発覚するのだから、殆どすべての食品にある程…

『「海洋国家」日本の戦後史』

宮城大蔵 著 ちくま新書 ISBN978-4-480-06432-5 独立から開発へ、という流れを以って、戦後のアジア史を捉えようとした本。 第二次世界大戦後のアジアの国際関係や日本の対アジア外交のいくつかの局面を、そうした観点から、素描した本で、私は歴史の流れを…

今は

昔の映像も大量に残っている時代なのだから、二次元萌え、と言う人がいるなら、昔の誰某萌え、と言う人がいても良いのではないだろうか。

『金融vs.国家』

倉都康行 著 ちくま新書 ISBN978-4-480-06428-8 金融と国家との関係に関して、いろいろと書かれたビジネス書。 大体の傾向として、昔でいえば長谷川慶太郎とかそんな感じの、ありがちなビジネス書と考えて間違いない。そういうものが良ければ、読んでみても…

『元アイドル!』

吉田豪 著 新潮文庫 ISBN978-4-10-134871-1 かつてのアイドルたちに当時のこと等を聞いたインタビュー集。 個人的には特別に面白いとまでは思わなかったが、読み物として一応のものはあるから、読んでみたければ読んでみても、という本だと思う。 B級雑誌の…

『電車の運転 運転士が語る鉄道のしくみ』

宇田賢吉 著 中公新書 ISBN978-4-12-101948-6 電車の運転に関して書かれた雑学読み物。 大体のところ、別にそれなりの雑学読み物なので、興味があるならば読んでみても、という本か。 一部記述が簡単ではないような気がするが、前半は電車の運行にそって書か…

北朝鮮に対する

テロ支援国家指定解除で会見したブッシュ大統領は、割りと長い間拉致問題について触れたらしい。つまりただのリップサービスな訳で、アメリカとしては拉致被害者は見捨てましたよ、というサインなのだろうか。

『フォト・リテラシー 報道写真と読む倫理』

今橋映子 著 中公新書 ISBN978-4-12-101946-2 写真論に関して書かれた人文書。 一応リテラシーといえばリテラシーだが、それよりは寧ろ、写真美学に関して書かれた本、と考えておいた方が良い本だと思う。大体のところ、人文学系のうだうだとどうでもいいよ…

『機雷掃海戦 第一五四号海防艦長奮戦記』

隈部五夫 著 光人社NF文庫 ISBN978-4-7698-2572-2 太平洋戦争中及び敗戦直後に掃海作業に従事した人が当時のことを綴った本。 戦記というよりはよもやま話をあれこれと綴った本で、しかしよもやま話というには、余り取り立てて面白いエピソードがあるので…