2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『サンカと三角寛 消えた漂泊民をめぐる謎』

礫川全次 著 平凡社新書 ISBN4-582-85294-7 サンカと三角寛についていくつかのことが書かれた本。 全体としてのテーマはなく、まとまりもないので、一冊の本としては余り出来が良いとはいえないが、雑学本として見るならば、そこそこ、それなりとった感じの…

『産廃ビジネスの経営学』

石渡正佳 著 ちくま新書 ISBN4-480-06261-0 社会経済構造に根差した犯罪に関していくつかのことが書かれた本。 テーマというかモチーフとしては、著者が関った不法投棄対策をヒントに、アウトローによる経済行動をなくしていくにはどうすれば良いか、という…

『お金をふやす本当の常識 シンプルで正しい30のルール』 山崎元 著 日経ビジネス人文庫 ISBN4-532-19307-9 資産運用に関する入門書的な読み物。 基本的には入門書なのに、一部に若干難しい部分があって(ベータ値が何の説明もなく使われているとか)、やや…

『闇将軍 野中広務と小沢一郎の正体』

松田賢弥 著 講談社+α新書 ISBN4-06-256978-7 野中広務と小沢一郎に関しての取材メモ。 野中については、直接取材した時の発言を記したメモ、小沢については、主にマスコミとの軋轢等を描いたもので、全体としてはテーマもまとまりもなく、殆ど一冊の本とし…

『池田大作 「権力者」の構造』

溝口敦 著 講談社+α文庫 ISBN4-06-256962-0 批判的な立場から書かれた池田大作の半生記。 大体の内容としては、創価学会の会長になる頃までの伝記と、その補遺、といった感じの本。 そんなに特別なものでもないが、悪くもなく、(当時の)既存の資料をそれ…

『ジャンヌ・ダルク 歴史を生き続ける「聖女」』

高山一彦 著 岩波新書 ISBN4-00-430968-9 ジャンヌ・ダルクに関していくつかのことが書かれた本。 ジャンヌの生涯とその後の研究の歴史を断片的にいくつか描いたもので、良くいえば、ジャンヌ研究史序説、とでもいった感じの本にはなるのだろうが、200ペ…

デフレの象徴、といえば、半額バーガーだが、では何故、半額になる前のハンバーガーは「倍額」バーガーだったのだろうか。 ということを考えてみるに、以前のハンバーガーは、日本において、西洋化(アメリカ化)、近代化の象徴であり、アメリカ的、近代的な…

『<鬼子>たちの肖像 中国人が描いた日本人』

武田雅哉 著 中公新書 ISBN4-12-101815-X 清朝末期の画像メディアで日本や日本人がどのように描かれたか、ということについて書かれた本。 本としては特に大きな欠点がある訳ではなく、可もなく不可もなくといった感じのものだが、内容的には、要するにそれ…

『西太后 大清帝国最後の光芒』

加藤徹 著 中公新書 ISBN4-12-101812-5 西太后に関する伝記的な雑学本。 本格的な評伝というより、西太后に関して書かれた雑学本、と考えておいた方が、多分間違いはない。 そうしたもので良ければ、読んでみても、という本。 若干の問題点もなくはないが(…

『手術を受ける前に読む本 これだけは知っておきたい基礎知識』

佐久間哲志 著 講談社ブルーバックス ISBN4-06-257495-0 タイトル通り、手術を受けるためのガイドブック。 全体的に一通りのガイドブックで、特に難しい部分もなくすっきりとまとめられているので、悪くない本だと思う。 個人的にはそんなに大したことが書か…

『「戦争学」概論』

黒野耐 著 講談社現代新書 ISBN4-06-149807-X 地政学と近現代の軍事史に関する概説本。 かなり大雑把で、保守強硬論的な色彩の強い、一通りのまとめ、といった感じの本。 そうしたもので良いのなら、私はこれで絶対に駄目だとはいわないが、特に良い本でもな…

『議論のウソ』

小笠原喜康 著 講談社現代新書 ISBN4-06-149806-1 巷にあるいくつかの言説を批判的に検討したコラム集。 一応、主題的にはクリティカルシンキング系の本で、クリティカルシンキングの実例を紹介したもの、というところなのだろうが、実質的には、ほぼコラム…

『下流社会 新たな階層集団の出現』

三浦展 著 光文社新書 ISBN4-334-03321-0 現在日本の下流階層の人たちがどんな人々であるかをアンケート調査から探った本。 全体的に、アンケート調査を話のネタに好き勝手なことをがたがたといっている本だと考えておけば、間違いはない。ありがちなマーケ…

『暗証番号はなぜ4桁なのか? セキュリティを本質から理解する』

岡嶋裕史 著 光文社新書 ISBN4-334-3323-7 情報セキュリティに関する入門的な読み物。 別にそんなに大したことが書かれているのでもないが、読み物っぽくなっているので、読みやすいといえば読みやすい本か。 入門書で良いというのなら、読みやすくはあるの…

『行動分析学入門 ヒトの行動の思いがけない理由』

杉山尚子 著 集英社新書 ISBN4-08-720307-7 スキナーが創始した行動分析学に関する入門書。 要するに、スキナー流の心理学の入門書、と考えておけば良い。 行動随伴性(行動とその行動がもたらした効果によって環境等が変化することとの関係性)というただ一…

『満鉄調査部 「元祖シンクタンク」の誕生と崩壊』

小林英夫 著 平凡社新書 ISBN4-582-85289-0 満鉄調査部についての概史。 通史といえば一応は通史だが、記述的には、誰がどの役職に就いたとか何年に何を出版したとかどの部署がどう改組されたとかいう年表的な概略記事ばかりがメインで、どうも、表層的な事…