2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ネトウヨ的放談

『悪魔の証明 なかったことを「なかった」と証明できるか』谷岡一郎 著ちくま新書ISBN978-4-480-07400-3悪魔の証明をネタに小室直樹が書いたらこんなものになりそうな、というところを目指したような本。実際にはネトウヨ的な放談。小室直樹のファンとしては…

概説風なのはどうなのか

『「倫理の問題」とは何か メタ倫理学から考える』佐藤岳詩 著光文社新書ISBN978-4-334-04538-8メタ倫理学に関して著者の主張を記した本。概説や問題整理を装いながら、著者の考えを強く打ち出したもので、著者の考えを知りたいのなら、という本か。学説史な…

では朝日新聞社はどうなんですか?

『郵政腐敗 日本型組織の失敗学』藤田知也 著光文社新書ISBN978-4-334-04536-4いくつもの問題が相次いで発覚した日本郵政グループの不祥事に関して書かれた本。大上段にかまえて上層部や政府を批判した、朝日新聞の記者が書いた朝日新聞的な本で、それで良け…

無駄に長い気はするが

『理不尽な進化 増補新版 遺伝子と運のあいだ』吉川浩満 著ちくま文庫ISBN978-4-480-43739-6進化論を構築しようとする人間の営みについて書かれた本。個人的に主旨をまとめると、存在の本質は偶発性にある、つまり、そこにあるものはあるべくしてそこにある…