2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

人生いかに生きるべきか、

という問いに対しては、人生いかに生きるべきかを問わない、というただ一つの方策があるのみである。 けだし、この世には、真実を求めない、というただ一つの真実があるのみだからである。

『サムライとヤクザ 「男」の来た道』

氏家幹人 著 ちくま新書 ISBN978-4-480-06381-6 江戸時代の泰平の世に武士が軟弱化した傾向等について書かれたエッセイ。 テーマ的には、サムライが軟弱化した代わりに、陸尺と呼ばれた駕籠かき等の奉公人に武威がアウトソーシングされた、という話になるの…

『解離性障害 「うしろに誰かいる」の精神病理』

柴山雅俊 著 ちくま新書 ISBN978-4-480-06383-0 解離性障害に関して書かれた本。 全体的に、かなり理念的、思弁的色彩の濃い本だが、そうしたもので良ければ、解離性障害についての理念的な概説、という本か。 理念的・思弁的であることは、頭でっかちになっ…

『人口学への招待 少子・高齢化はどこまで解明されたか』

河野稠果 著 中公新書 ISBN978-4-12-101910-3 人口学に関する入門概説書。 少子化や人口減少にある程度的を絞ったものではあるのだろうが、新書レベルの概説としては、標準的な入門概説、と考えて良い本か。 必要な事柄を箇条書きにまとめたりとか、見てすぐ…

『ナノカーボンの科学 セレンディピティーから始まった大発見の物語』

篠原久典 著 講談社ブルーバックス ISBN978-4-06-257566-9 フラーレンやカーボンナノチューブの発見、研究史が書かれた読み物。 著者によれば、これらの物質が偶然に発見された、ということが面白い、のだそうで、それを中心に描かれた話ではあるのだが、私…

不意に思い付いて

今日一日ニヤニヤできた言葉↓。 別に面白い訳ではないが、googleタン男爵も一致するページが見つからないといっておられるので。 ゆうこりん系殺虫剤。

『ペンギンもクジラも秒速2メートルで泳ぐ ハイテク海洋動物学への招待』

佐藤克文 著 光文社新書 ISBN978-4-334-03416-0 著者が自らの研究に関して書いたエッセイ。 著者の専門は、人間が直接観察することの難しい海中を泳ぐ動物に、いろいろな記録計を付けることで、その動物の行動を探っていこうというバイオロギングサイエンス…

今、解散総選挙を求める考え、

というのは、よく分からん。政治理念的に、ではなく。 第一に、衆議院第一党の自民党は、かつてない歴史的な議席数を誇っているのだから、次の選挙は、たとえ勝って単独過半数を維持したとしても、選挙前と比べて議席減になることは避け難い。 第二に、衆議…

『ネオリベラリズムの精神分析』

を殆ど読まずに挫折した。無理。 岩波や集英社新書なら買わなかっただろうし、ちくまや講談社現代新書ならもっと警戒しただろうが、光文社新書でこういうのが出てくるとは思わなかった。 もっと軽い読み物かと思った。

『夏王朝 中国文明の現像』

岡村秀典 著 講談社学術文庫 ISBN978-4-06-159829-4 中国夏王朝の伝説と、その時代に属すると思われる遺跡について書かれた本。 大体のところ、夏王朝に関する啓蒙概説書、と考えておけば良い本か。 考古学的な無味な記述もないではないが、一通りまとまって…

安倍首相がテロ特措法と心中

するつもりなのだとしたら、郵政民営化法案と心中しようとした小泉前首相と同じことをしよう、というのが頭にあるのだろうか。テロ特措法ではいかにも筋が悪そうだが、歴史は繰り返す、二度目は喜劇として、ということもあるかもしれないので、侮れん。

近代日本に、

男性の学歴は(出自に関係なく自ら)獲得するものであり、女性の学歴は(その出自から)受け継がれるものである、という社会通念があったとするならば、現在の日本においてよくなされる、格差が学歴の差を生みその学歴の差が格差を再生産する、という議論は…

郷ひろみが『青い珊瑚礁』

を歌っているCMには驚いたが、しかし思うに、男性用化粧品メーカーのCMなのに、広告対象である男性が、昔の恋人の歌を歌っているタレント、昔の恋人の歌を歌わせているCM作製側に好意を持つ、と本気で考えて、この企画を採用しているのだろうか。 (グ…

『僕がテレビ屋サトーです 名物ディレクター奮戦記』

佐藤孝吉 著 文春文庫PLUS ISBN978-4-16-771317-1 テレビのディレクターが自らの経験を語った半自伝的なエッセイ。 基本的に、人生の成功者が自分の経験を語った本なので、面白く読めると思う。興味があるならば、読んでみても良い本。 昭和の無頼派というか…

『ボナンザVS勝負脳 最強将棋ソフトは人間を超えるか』

保木邦仁/渡辺明 著 角川oneテーマ21 ISBN978-4-04-710107-4 将棋ソフトの開発者と、その将棋ソフトと対局した渡辺竜王とが書いた本。 将棋ソフトのことや対局の経過等について、あれこれと雑多に書かれたもので、大体のところ、この両者が書いた雑誌の…

そういえば、

吉田茂より後の日本の総理大臣は、返り咲きということをしていないが、これは何か日本の戦後政治の特質から来ているのだろうか。 55年体制における自民党一党支配の下、選挙による政権交代とその返り咲きとが全く起こらなかった、ということは、一つの要因…

新任の大臣に

次々と問題が発覚する安倍政権を見ていると、必要なのは、大臣就任時における派閥の推薦なのではないか、という気がしてくる。 派閥の推薦だから立派な人が推薦されてくる、ということは、多分余りないと思うが、派閥のメンツにかかわるから、問題がある人で…

『ニセモノはなぜ、人を騙すのか?』

中島誠之助 著 角川oneテーマ21 ISBN978-4-04-710106-7 著者がニセモノに関して書いたエッセイ。 一応、ニセモノに関して書かれた、といえば書かれたものだが、テーマ云々というより、実際問題としては、中島誠之助のエッセイ、と考えておけば十分な本だ…

最近感じる空気

としては、日本社会における格差が、どれだけ、そしてどのくらい受け入れ難い程度に、広がっているのか私には分からないが、取り敢えずそういう方向に進みつつあるとしておかなければならない、という空気、日本の医療が悪い方に向かっているのかどうかは知…