2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

中国産の冷凍餃子に農薬が混入していた事件は、

中国が望む北京オリンピックの成功に一定の影を落としたであろうが、3月の台湾総統選挙前に中国がなんらかのアクションを起こすのなら、その行動は、おそらく北京オリンピックの成功を危うくするものであるに違いなく、従って、中国が北京オリンピック成功…

『「愛宕」奮戦記 旗艦乗務員の見たソロモン海戦』

小板橋孝策 著 光人社NF文庫 ISBN978-4-7698-2560-9 太平洋戦争開戦からソロモン海戦までの、重巡「愛宕」の戦記。 ある艦橋乗務員の記録を元にソロモン海戦までの重巡「愛宕」の軌跡を描いたもので、海軍の特性もあってか戦記としてはやや特異な印象を受…

ところで、

平成不況の後には実感なき景気回復が来た訳だが、実感なきの実感とは、何を指しているのだろう。その実感は、バブル経済の浮かれた乱痴気騒ぎが、リファレンスポイントになっているのではないだろうか。 実感なき景気回復の実感なきは、少々危ういのかもしれ…

太平洋戦争前後の時代を生きた人の内、

緒戦の勝利に沸いた高揚感を知らず、後半期に空襲で逃げ惑った体験や敗戦後の食糧難等しか経験していない人にとっては、戦争というのは多分絶対的な悪に見えたのだろう、ということは、想像できる。 それを敷衍するならば、バブル景気を知らずバブル崩壊後の…

『数学でつまずくのはなぜか』

小島寛之 著 講談社現代新書 ISBN978-4-06-287925-5 数学エッセイ。 一応、タイトルにあるように、著者の塾講師としての経験等から、子供が数学のどこでつまずくのか、ということをネタに書かれたものではあるが、そういうテーマや内容の本、というよりは、…

歴史的に

資本主義とミドルクラスと国民国家とは手を携えてきたのであり、資本主義が国民国家の枠を越えてグローバルなものになった現在、ミドルクラスはその価値を失ったのだろうか。 しかし、資本の増殖のためには資本によって作られた製品を消費する人々が必要であ…

『ハプスブルク帝国の情報メディア革命 近代郵便制度の誕生』

菊池良生 著 集英社新書 ISBN978-4-08-720425-4 ヨーロッパの近代郵便史に関して書かれた本。 タイトル・サブタイトルを見る限りその成立がメインになっているかのようだが、実際には成立前後の時代の歴史もやや広く追った本で、近代郵便小史、とでも考えて…

『アメリカ下層教育現場』

林壮一 著 光文社新書 ISBN978-4-334-03433-7 アメリカの下層教育現場で講師をした著者が自らの経験等を綴った本。 自分の体験を綴ったものとはいえ、大体のところ、金八先生とかスクールウォーズとかの教師ヒューマニズムもの、と考えておけば良い本か。必…

私が、

他人とコミュニケーションを取るのが巧くもないし好きでもないのは、私が他人に関心を持ったり共感したりすることが巧くもないし好きでもないから、であるような気がした。 つまり、私のオタク的非コミュ的心性は、私が余り他人にかかわりたがらないことに、…

『視聴率調査はなぜウチに来ないのか 最新マーケティングが90分でわかる本』

酒井光雄 著 青春新書INTELLIGENCE ISBN978-4-413-04189-8 マーケティングに関する入門読み物。 形式的には、マーケティングに関するコラム集、みたいな形になっているが、それなりにまとまりはあるので、入門読み物、と考えておけば良い本だと思う。マーケ…

本日の教訓

戦闘のないところに勝利はない。故に、戦闘は一つの美徳といえるだろう。戦わなきゃ、現実と。

洞爺湖サミットの間は、

警備のために大勢の警官が動員されるので、手薄になった地域の犯罪が増えるかも、というようなことをニュースでいっていたが、これの情報ソースが警察なのだとすると(それ以外にどこが出すのだろうか)、敵に自らの弱点をさらすことにもなる訳で、実にたい…

『マンガでわかる微分積分 微積ってなにをしているの?どうして教科書はわかりにくいの?』

石山たいら/大上丈彦 著 メダカカレッジ 監修 ソフトバンククリエイティブサイエンス・アイ新書 ISBN978-4-7973-4250-5 微積分の入門書。 基本的に、それなりに分かりやすい入門書で、一部展開式が分からなかった他は私にも理解できたので、入門書としては…

『ヒトはおかしな肉食動物 生き物としての人類を考える』

高橋迪雄 著 講談社+α文庫 ISBN978-4-06-281170-5 他の動物との比較から、生物としてのヒトについていくつかのことが書かれた本。 一応、大体のところは、この手の生物学エッセイとしてはありがちで標準的なもの、という本か。 著者の勤めていた会社を利す…

『わかる現代経済学』

根井雅弘 編著 朝日新書 ISBN978-4-02-273187-6 ケインズとのかかわりを中心に、現代経済学の諸派を素描した本。 基本的に、ケインズを高く評価し、ケインズに批判的な諸派を低く評価した視点からの見取り図で、軽く素描しただけなので、余り深く突っ込んだ…

35歳を超えると羊水が腐る

からそれまでに子供を作った方が良い、という言説が非難されるべきであるのならば、35歳を超えるとダウン症のリスクが高まるからそれまでに子供を作った方が良い、も非難されてしかるべきだろうか。 後者が許されて、前者が許されないのだとしたら、それは…

しかし考えてみれば、

スタチン系の薬は売り上げ世界一ィィ、というのは、医療の世界でも記号がものをいう、ということを示しているのだろう。 医療サービスは記号が付け難い、ということは特にはないかもしれない。

『江戸奉公人の心得帖 呉服商白木屋の日常』

油井宏子 著 新潮新書 ISBN978-4-10-610242-4 白木屋日本橋店(だな)の史料から、奉公人の仕事や生活ぶりを紹介した本。 特にこれといった特徴はなく、残された史料から読み取れる奉公人たち(主人は京都の本店にいる)の仕事や生活ぶりを坦々と紹介したも…