2005-01-01から1年間の記事一覧

『丸山眞男の時代 大学・知識人・ジャーナリズム』

竹内洋 著 中公新書 ISBN4-12-101820-6 丸山眞男と知識人社会との関連に関して、いくつかのことが書かれた本。 余り中心となるテーマはなく、大体のところは、あれこれのことがぐだぐだと書かれたよくある人文系読み物、と考えておけば良い本か。 (敢えてい…

『プリオン説はほんとうか? タンパク質病原体説をめぐるミステリー』

福岡伸一 著 講談社ブルーバックス ISBN4-06-257504-3 BSE等の伝達性スポンジ状脳症のプリオン病原説を批判的に検討して、他の可能性を追求しようとした本。 批判的に検討、ということで、良くいえば確かにその通りであるが、エキセントリックな感じもす…

年末年始に遊ぶTVゲームのソフトでも買おうと秋葉原に行ってみたが、改めて眺めると、今のゲームショップはえらいことになっているという気がする。 何が問題といって、その圧倒的な品揃えの薄さ。 ゲーム市場全体がそうなのか、秋葉原がそうなのか、秋葉…

先日、老人に対して変な業者がセールスしている場面に出くわした。 ある場所で隣の席の話し声が聞こえてくるのをなんとなく耳にしていたら、そんな感じのセールスだった。肝心な部分になると声をひそめるのでよく分からなかったが、いずれにせよ、悪徳業者か…

『視覚世界の謎に迫る 脳と視覚の実験心理学』

山口真美 著 講談社ブルーバックス ISBN4-06-257501-9 視覚機能に関して、その仕組みや乳児における発達時期等を論じた本。 大体のところ、ありがちな認知科学系の読み物で、良くいえば地に足の着いた、しかし言葉を変えれば、地味な印象のもの、といった感…

尚、

この本と次の本は、痛みを堪えながら読んでいたりしたので、読みがおかしいかもしれない。 前の本は、痛みを堪えながら感想を書いたので、感想がおかしいかもしれない。 それ以前の本は、正常な時だったので、やっぱりおかしいかもしれない。

『愚かな決定を回避する方法 何故リーダーの判断ミスは起きるのか』

C・モレル 著 横山研二 訳 講談社+α新書 ISBN4-06-272350-6 執拗に繰り返される徹底的に間違った決定に関する社会学的考察。 (↑というのが、原著の副題らしい。日本語では余り分かりやすくも語呂が良くもないが、内容はよく現している) つまり、人や組織…

『満州と自民党』

小林英夫 著 新潮新書 ISBN4-10-610142-4 岸信介を中心に、満州国にかかわった人間の戦後の動向を追った本。 一応は、彼らが満州で行おうとした経済統制が戦後の日本経済の雛形になったのだ、という話がメインテーマであると思われるが、実際のところはテー…

よく分からないが、アシモってのは、人が操作しているのではないのだろうか。 人が操作するロボットに手を引っ張って案内されても全然嬉しくない気がするが。 すべて全自動、もしくはスイッチひとつくらいでこなすのだろうか?

全長2ミリの石を排出。 医師によると、症状を引き起こすには小さすぎかもしれないので、他にもあるかも、とのこと。

尿管結石につき休養中。 鎮痛剤(ボルタレン)がこんなに効くものだとは知らなかった。

『使える!確率的思考』

小島寛之 著 ちくま新書 ISBN4-480-06272-6 確率論に関して書かれた読み物。 大雑把にいって、普通のありがちな数学エッセイ(後半部分は、数学というよりも数理経済学寄りだが)、と考えて大体間違いはない、という本か。 SPAMをスパンと表記したりとか…

『最強ヘッジファンド LTCMの興亡』

ロジャー・ローウェンスタイン 著 東江一紀/瑞穂のりこ 訳 日経ビジネス人文庫 ISBN4-532-19328-1 LTCMの創設から破綻までを描いたノンフィクション。 基本的には、別に普通の、やや重厚なノンフィクション、といった感じの本か。 LTCMに興味があっ…

『アイとアユム チンパンジーの子育てと母子関係』

松沢哲郎 著 講談社+α文庫 ISBN4-06-256971-X チンパンジーの子育てに関して書かれたエッセイ。 研究用に飼育しているチンパンジー、アイの息子のアユムが0歳から2歳になるまでのことが、割とリアルタイムに書かれたもので、基本的に、特にこれといった内…

自らが追い込まれた時、一発逆転を期待して、客観的に見れば到底勝ち目のないことに賭け、更に状況を悪くしてしまう、という実例に遭遇した。 旧日本軍みたいな感じ。 気持ちは分かるが、やっぱり人間ああなるものなんだろうか。

『シュメル 人類最古の文明』

小林登志子 著 中公新書 ISBN4-12-101818-4 シュメール文明について紹介した概説書的な本。 どこまで網羅的なのかは分からないが、別に普通の概説書、といった感じの本なので、そういうもので良ければ、読んでみても、という本か。 悪いということもないが、…

『島原の乱 キリシタン信仰と武装蜂起』

神田千里 著 中公新書 ISBN4-12-101817-6 島原の乱の経緯と、当時の人々の宗教感情のあり様を追った本。 史料を丹念に追って島原の乱を跡付けているので良質の歴史書だと思うし、私には十分に面白い本だった。 興味があるならば、良い本ではないだろうか。 …

『ラッセルのパラドクス 世界を読み換える哲学』

三浦俊彦 著 岩波新書 ISBN4-00-430975-1 ラッセル哲学の解説書。 残念ながら、私には内容は余り理解できなかった。 述語的属性とか確定記述とかを予め知っている人には、面白いのかもしれない。私には分からなかったので、分からないが。 以下、若干のメモ。…

『吉田茂 尊皇の政治家』

原彬久 著 岩波新書 ISBN4-00-430971-9 吉田茂の伝記。 あっさりとした普通の伝記、といえば普通の伝記だが、個人的には、さらりとし過ぎていて、突っ込みが足りないようには思った。 あっさりとし過ぎで、毒にも薬にもならないという感じ。著者なりの吉田茂…

『統計グラフのウラ・オモテ 初歩から学ぶグラフの「読み書き」』

上田尚一 著 講談社ブルーバックス ISBN4-06-257497-7 統計グラフについての教科書。 様々な統計グラフの使い方や、どういうデータの場合にどういうグラフを用いたら良いか、というようなことが書かれた本で、基本的に教科書と考えるべき本だろう。 教科書な…

『暗黒宇宙の謎 宇宙をあやつる暗黒の正体とは』

谷口義明 著 講談社ブルーバックス ISBN4-06-257496-9 可視光やその他の電磁波では観測できないダークな天文事象に関していくつかのことが書かれた読み物。 大体のところは、暗黒というモチーフで一冊本を書きました、という天文学読み物だと考えれば、間違…

『検証・山内一豊伝説 「内助の功」と「大出世」の虚実』

渡部淳 著 講談社現代新書 ISBN4-06-149812-6 山内一豊の伝記。 割と普通の伝記本で、伝記ものとしてはこんなもの、といった感じの本か。 少し文句をつけたい部分はあるのだが、結構私の好きなタイプの本ではあるし、所詮は来年の大河ドラマ便乗本にしてはき…

女帝の是非を論じている「皇室典範に関する有識者会議」というのは、若年の男子皇位継承者がいない現状を考えれば、いずれにせよ女帝にゴーサインを出さざるを得ない、というか、そのための隠れ蓑の有識者会議でしかない訳だが、それにしては反対者からの非…

『明治大正翻訳ワンダーランド』

鴻巣友季子 著 新潮新書 ISBN4-10-610138-6 明治大正期の翻訳者や翻訳文学に関していくつかのことが書かれたエッセイ。 雑学本、というよりは、ファンが読むような類のエッセイ、と考えておいた方が間違いのない本か。 私には特に面白い本でもなかったが、特…

『ご臨終メディア 質問しないマスコミと一人で考えない日本人』

森達也/森巣博 著 集英社新書 ISBN4-08-720314-X 左派の人がメディアの悪口を言い合った対談。 基本的にファンが読むようなタイプの本なので、ファンならば、多分面白いのだろう。そんなにたいしたことが書かれているのでもないが、他人の過失は見やすい訳…

『サンカと三角寛 消えた漂泊民をめぐる謎』

礫川全次 著 平凡社新書 ISBN4-582-85294-7 サンカと三角寛についていくつかのことが書かれた本。 全体としてのテーマはなく、まとまりもないので、一冊の本としては余り出来が良いとはいえないが、雑学本として見るならば、そこそこ、それなりとった感じの…

『産廃ビジネスの経営学』

石渡正佳 著 ちくま新書 ISBN4-480-06261-0 社会経済構造に根差した犯罪に関していくつかのことが書かれた本。 テーマというかモチーフとしては、著者が関った不法投棄対策をヒントに、アウトローによる経済行動をなくしていくにはどうすれば良いか、という…

『お金をふやす本当の常識 シンプルで正しい30のルール』 山崎元 著 日経ビジネス人文庫 ISBN4-532-19307-9 資産運用に関する入門書的な読み物。 基本的には入門書なのに、一部に若干難しい部分があって(ベータ値が何の説明もなく使われているとか)、やや…

『闇将軍 野中広務と小沢一郎の正体』

松田賢弥 著 講談社+α新書 ISBN4-06-256978-7 野中広務と小沢一郎に関しての取材メモ。 野中については、直接取材した時の発言を記したメモ、小沢については、主にマスコミとの軋轢等を描いたもので、全体としてはテーマもまとまりもなく、殆ど一冊の本とし…

『池田大作 「権力者」の構造』

溝口敦 著 講談社+α文庫 ISBN4-06-256962-0 批判的な立場から書かれた池田大作の半生記。 大体の内容としては、創価学会の会長になる頃までの伝記と、その補遺、といった感じの本。 そんなに特別なものでもないが、悪くもなく、(当時の)既存の資料をそれ…