『ロシア 語られない戦争 チェチェンゲリラ従軍記』

常岡浩介 著
アスキー新書
ISBN978-4-04-867186-6
チェチェン紛争を長く取材してきた著者が書いた雑録読み物。
全体に、まとまりはなく、個人の体験等を書き散らかしただけの雑録で、余り語られることのない紛争に関して書かれているだけに、興味深くはあるが、語られることのない分、まとまりなく書き散らかされても、なんだかよく分からない、という本か。
確かに、太平洋戦争に関するもので本書程度の個人的雑録があったら、私は多分面白く読めるだろうが、それはインパールだの餓島だのなら説明抜きでもある程度分かるからであって、全く馴染みのないチェチェン紛争でそれをやられても、私としてはついていくのが大変だった。
一冊の本としては、出来は余り良くない本だと思う。一般向けに広く薦められる本ではない。
分かる人にはこれでも良いのだろうから、それで良ければ、というところだろう。