『フォト・リテラシー 報道写真と読む倫理』

今橋映子
中公新書
ISBN978-4-12-101946-2
写真論に関して書かれた人文書
一応リテラシーといえばリテラシーだが、それよりは寧ろ、写真美学に関して書かれた本、と考えておいた方が良い本だと思う。大体のところ、人文学系のうだうだとどうでもいいようなことを無駄に難しく語っている、例のあれなので、そういうのが良い人なら、読んでみても良いのかもしれない。
私は、こういうのは好きではないので、別に薦める程ではなかった。
以下メモ。
・写真が絶対的客観的真実を持っている、という主張は、報道写真が使われる雑誌の現場において、編集権力から写真家が自立するために必要とされた、という面がある。
・現実を切り取ることができる写真は、存在自体シュルレアリスムに近いものがある。