2009-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『「みんなの意見」は案外正しい』

ジェームズ・スロウィッキー 著/小高尚子 訳 角川文庫 ISBN978-4-04-297701-8 集合知に関して雑多に書かれた本。 しかし余りにも雑多すぎて、私には、本書の中軸となる筋を見つけることができなかった。 著者が何をいいたかったのか分からない、と書きたい…

『信長の天下所司代 筆頭吏僚村井貞勝』

谷口克広 著 中公新書 ISBN978-4-12-102028-4 史料に現れる村井貞勝の行動を抜書きして解説した本。 全体としては可もなく不可もなくといったところだが、かなり好事家向けの、地味でマニアックな本ではある。別につまらないとまではいわないが、これで面白…

『奪われた「三種の神器」 皇位継承の中世史』

渡邊大門 著 講談社現代新書 ISBN978-4-06-288022-0 三種の神器を巡って起こされた中世の事件史が書かれた本。 室町時代の部分は赤松氏の滅亡と再興を軸にしているので、一応の流れはあって、それなりの歴史読み物、という本か。 ただし、私は中世史はよく知…

『鑑真』

東野治之 著 岩波新書 ISBN978-4-00-431218-5 鑑真の伝記。 一応のまとまった伝記ではあるが、個人的には、著者の仏教理解については疑念を持った。 今時、小乗仏教とかを但し書きなしで使ってしまうような本は、なしなのではないだろうか。最澄の大乗戒を鑑…