それなり

『アナリシス・アイ サッカーの面白い戦術分析の方法、教えます』
らいかーると 著
小学館新書
ISBN978-4-09-825349-4
サッカーの戦術分析について書かれた本。
どこで数的優位や突破のきっかけを作ろうとしているのか、チームや選手が行っているその具体的な方法などが書かれたもので、それなりには面白かった。そうしたもので良ければ、読んでみても良い本か。
後は、特に述べることはないそういう本。
図が多いので、分かりやすいがその分内容的にやや薄いような気はするものの、コンビニ文庫的なものと考えればこれもありか。
それで良ければ読んでみても、という本だろう。

五つもあって得、なのか?

『なぜ人は騙されるのか 詭弁から詐欺までの心理学』
岡本真一郎 著
中公新書
ISBN978-4-12-102544-9
説得、誇大広告、詐欺、国会答弁における詭弁、フェイクニュースに関して書かれたコラム集。
特にということはないありがちな心理学読み物だが、誰だって最初の一冊はあるわけで、ありがちとはいえ初学者にはいいのかもしれない。それで良ければ、という本か。
それぞれ一冊のテーマになっても良いことがあれこれ書かれているので、その点も初学者にはいいのか。
その分、まとまりはないが。
別に薦めるほどではないが、そういうものだと分かっていれば悪いとまではいえない。
そうしたもので良ければ、という本だろう。

物理学読み物

『2つの粒子で世界がわかる 量子力学から見た物質と力』
森弘之 著
講談社ブルーバックス
ISBN978-4-06-516041-1
ボーズ粒子とフェルミ粒子に関して書かれた物理学読み物。
全体的にどうということもない物理学読み物だが、ボーズ粒子とフェルミ粒子に的を絞ったという点では珍しいかもしれない。それで良ければ読んでみてもという本か。
物理学読み物を何冊も読むような人なら、これもありだろう。
内容的には、あまりたいしたことはない。というか、ボーズ粒子はボーズ・アインシュタイン凝縮を起こし、フェルミ粒子はクーパー対を作ってボーズ・アインシュタイン凝縮を起こす、としか書かれていないような。ボーズ・アインシュタイン凝縮についての詳しい説明があるのでもなし。
物理学読み物を何冊も読むうちの一冊なら、これもあり。
それで良ければ、という本だろう。
以下メモ
量子力学では同じ種類の複数の粒子を区別することができない。
同じ種類の二つの粒子について位置x1とx2の波動方程式f(x1,x2)を考えると、波動方程式の二乗はその位置での粒子の存在確率を示すので、個々の粒子を区別できないためには
(f(x1,x2))^2=(f(x2,x1))^2
が成り立つ。
よって、f(x1,x2)=±f(x2,x1)
同じ種類の二つの粒子を入れ替えたときに波動方程式の符号が同じなのがボーズ粒子、符号が反転するのがフェルミ粒子となる。
ある粒子が偶数個のフェルミ粒子からできている場合、二回符号反転を行えば元に戻るので、ボーズ粒子と見なせる。

雰囲気

アルゴリズム思考術 問題解決の最強ツール』
ブライアン・クリスチャン&トム・グリフィス 著/田沢恭子 訳
ハヤカワ文庫NF
ISBN978-4-15-050538-7
コンピューター科学などで研究、検証されているアルゴリズムを現実問題に適応しようとしてみたコラム集。
そうしたものに興味があるなら、少しは面白く読めると思う。それで良ければ、という本か。
そう特別でもないし、必要不可欠でもないし、すごくもないが、コンピューター科学や、アルゴリズムや、その現実問題への適応といったようなことに興味があるのなら、それなりには楽しめるのではないだろうか。
説明はかなりなおざりで、そうたいしたことも書かれていないので、それほど興味がないという人に薦めるものではない。
というか多分、説明がないのは、本書が、実際に現実問題にこういう風に適応してみたらという本ではなく、そういう雰囲気を味わう本だからなのだろう。
雰囲気が楽しいとは思うが、それ以上の内容があるわけではない。
所詮は雰囲気、ではある。
それで良ければ、という本だろう。

以下メモ。
・探索と活用はトレードオフの関係にあり、活用する時間が限られているのなら探索する必要はない。
歳を取って新規開拓しなくなることは合理的だ。

かくすればかくなるものと知りながら

『今日から使えるフーリエ変換 普及版 式の意味を理解し、使いこなす』
三谷政昭 著
講談社ブルーバックス
ISBN978-4-06-515500-4
フーリエ変換が工学分野でどのように使われるか、紹介した本。
というわけで、ざらっというと、フーリエ変換の数学的原理を予め理解した人が、その工学的展開を知るための本、というところ。そういうもので良ければ、という本か。
一冊の本ですべてを説明する、なんてことは所詮できないのだから、これはこれでというものかもしれない。
分かる人には。
こうすればこうなる、ということは書かれていても、どうしてそうなるかという数学的原理は、ほとんど説明されていない。
そうした数学知識を有している人向き。
それで良ければ、という本だろう。

以下メモ。
フーリエ変換は、時間軸に沿って進む正弦波という時間領域の表現から、周波数領域の表現への変換である。
オイラーの公式(e^iθ=cosθ+isinθ)を使えば、正弦波と複素数極座標表示を関連付けられる。
正弦波は、複素平面上を時計回りに回転する正の周波数と、反時計回りに回転する負の周波数の成分に分けられる。

この著者によるエッセイ

『いやでも数学が面白くなる 「勝利の方程式」は解けるのか?』
志村史夫 著
講談社ブルーバックス
ISBN978-4-06-515487-8
数学に関して書かれたエッセイ。
数学エッセイというよりはこの著者が書いたエッセイというところで、エッセイなので合う人には合うのだろうというもの。それで良ければという本か。
つまり、この著者のファンが読むような、という感じ。
数学エッセイとして特別というところはあまりなく、特にというほどのものはなかった。
それで良ければ、という本だろう。

期待しないのなら

ゲーム理論入門の入門』
鎌田雄一郎 著
岩波新書
ISBN978-4-00-431775-3
ゲーム理論についての紹介読み物。
入門というよりは紹介読み物で、特別でもないと思うし分かりやすいわけでもないが、短いのであっさりとは読める。これはこれで、というところだろうか。そうしたもので良ければ、という本。
過剰な期待をしなければ、こんなものではあるのかもしれない。
個人的には、もう少し何かあっても、という気はしないでもないが。
特別ではないし特にというほどのものはない。
それで良ければ、という本だろう。