『プリオン説はほんとうか? タンパク質病原体説をめぐるミステリー』

福岡伸一
講談社ブルーバックス
ISBN4-06-257504-3
BSE等の伝達性スポンジ状脳症のプリオン病原説を批判的に検討して、他の可能性を追求しようとした本。
批判的に検討、ということで、良くいえば確かにその通りであるが、エキセントリックな感じもする本か。
何というか、保険外交員の営業文句を聞かされているような感じ。病気になるかもしれません、事故にあうかもしれません、火災が起きるかも、地震が起きるかもしれません、何もかもが悪い方に向かっています、今すぐ契約書にサインを。
そういうもので良いというのなら、それなりには面白い本だと思うが、私には辟易する部分もあったので、人様に薦めるには問題含み。
それでも読みたいのならば読んでみても、というところだろうが、敢えて薦める程ではないと思う。
メモ1点。
・バイオアッセイとは、病原サンプルを希釈しながら実験動物に接種し、半数が発症した濃度を感染単位1として、元のサンプルの感染力を調べる方法である。