『ご臨終メディア 質問しないマスコミと一人で考えない日本人』

森達也森巣博
集英社新書
ISBN4-08-720314-X
左派の人がメディアの悪口を言い合った対談。
基本的にファンが読むようなタイプの本なので、ファンならば、多分面白いのだろう。そんなにたいしたことが書かれているのでもないが、他人の過失は見やすい訳で(他人の過失は見やすいから、そんなにたいしたことは書かれていないと感じる、ともいえる)。
ファンの人は勝手に読んでいて下さいという本。それ以外の人が手を出してみるようなものでもないだろう。
メディアの批判が左派だからどうこう、ということは多分ないが、拉致被害者に関して云々するのは、それ以前にそもそも拉致問題が封殺されてきたことを問題にすべきでは、とか、虐待ではなくて拷問と書け、といっておきながら、スーダンは飢饉なのか、とか、こういうレトリックでは届かない相手には届かないだろう。