『闇将軍 野中広務と小沢一郎の正体』

松田賢弥
講談社+α新書
ISBN4-06-256978-7
野中広務小沢一郎に関しての取材メモ。
野中については、直接取材した時の発言を記したメモ、小沢については、主にマスコミとの軋轢等を描いたもので、全体としてはテーマもまとまりもなく、殆ど一冊の本としての体はなしていないような感じの本ではある。
小沢について書かれた部分の方がまとまりはあるだろうが、ジャーナリズムはかくあるべし、みたいな夜郎自大的な話は個人的にはどうでも良かったので、寧ろ、野中に対する取材メモの方が売りになるだろうか。
野中の発言がだらだらと書かれただけのものなので、そこから何を読み込むかは読む側に委ねられる問題だが、生の資料で良いのなら、それなりには面白いので、読んでみても、というところではないかと思う。
読み捨てのコンビニ文庫だと思えば、こんなものと割り切れるかもしれない。それ以上を期待するのは、きつい。