『池田大作 「権力者」の構造』

溝口敦 著
講談社+α文庫
ISBN4-06-256962-0
批判的な立場から書かれた池田大作の半生記。
大体の内容としては、創価学会の会長になる頃までの伝記と、その補遺、といった感じの本。
そんなに特別なものでもないが、悪くもなく、(当時の)既存の資料をそれなりに渉猟してこぎれいにまとめてあるという感じはするし、この手のものは批判的でなければ提灯持ちというのが殆どだろうから、元々の本が1972年の出版ということで良ければ、読んでみても、というところではないだろうか。
元々が1972年の本だというのは、例えば、出版妨害事件への言及は度々あるが、それがどんな事件だったのかについて語られていないのは、1972年にはそれで良かったのだろうが、今の読者にはやや厳しい面があるのではないかという気もする。
そういった点を許容できれば、こんなものだろう。
メモ1点。
・池田の人心掌握術は、へりくだって相手を安心させることである。