『お金をふやす本当の常識 シンプルで正しい30のルール』
山崎元
日経ビジネス人文庫
ISBN4-532-19307-9
資産運用に関する入門書的な読み物。
基本的には入門書なのに、一部に若干難しい部分があって(ベータ値が何の説明もなく使われているとか)、やや中途半端な気がしないでもないが、後は別段、特に述べておくようなことはない本。
そう特別でもないが悪くもない読み物なので、興味があるならば読んでみても、というようなところの本ではないかと思う。
以下、メモ。
・デフレ・インフレに強い資産運用というものがあったとしても、将来の物価変動が予想される場合はそれが現時点の価格に織り込まれるので、有利不利は必ずしも明瞭ではない。
・経済パニックを煽る論に対しては、程度問題と考えて対処する。十年後に10分の1の確率で3割の預金カットがあるとしても、単純計算すれば年率0.3パーセントのマイナスでしかない訳で、それを回避するための運用に高い手数料等を払っていては割に合わない。
・現在のパッシブ運用は、株式指数の銘柄入替等のために、必ずしも有利なものではなくなっている。
・外貨預金の期待リターンは、基本的には、円預金と変わらないはずである。