『ボナンザVS勝負脳 最強将棋ソフトは人間を超えるか』

保木邦仁渡辺明
角川oneテーマ21
ISBN978-4-04-710107-4
将棋ソフトの開発者と、その将棋ソフトと対局した渡辺竜王とが書いた本。
将棋ソフトのことや対局の経過等について、あれこれと雑多に書かれたもので、大体のところ、この両者が書いた雑誌の企画読み物、というような本か。
面白い部分もあったので(プロ棋士は、30秒将棋の場合、一つの手に10秒、一つの手に10秒、残りの10秒でどっちの手にするかを決めるので、それ以外の手は直感で捨て、一つ指すのに大体二つの手しか考えていない、とか)、文字通り雑誌の企画読み物なら、悪くはない読み物だと思ったが、一冊の本としてはやや物足りない感もあって、もう少し何かあっても、というところだろうか。後、個人的には、最終章が説教臭いだけだったので、マイナス。
類書もそんなに多くはないだろうし、読めない程悪いというのでもないし、粗製濫造の新書なんて元々雑誌の企画読み物レベルでしょといえばそうなのではあるが、別に積極的に薦めるような本でもなかった。
それでも読みたければ読んでみても、という本だろう。