テーマがややうざい

『我々は生命を創れるのか 合成生物学が生みだしつつあるもの』
藤崎慎吾 著
講談社ブルーバックス
ISBN978-4-06-516778-6
人工生命を創ることによって生命を研究しようという合成物理学を通じて生命を探ろうとした本。
様々な合成生物学を紹介したもの、でもあるが、それにしては生命を探ろうというテーマが強いか。生命についてはまだよく分からないといったところでしかないので、それをテーマにした本書も、なんだかよく分からない、という以上のものではない感じ。それでも良ければ、という本か。
テーマとしての進展や深みは、個人的には感じられなかった。
個々の紹介は興味深かったので、紹介に徹してくれれば良かったのに、と私なら考える。
面白いのは合成生物学の紹介としてだが、合成生物学の紹介としてはテーマがうざい。
それでも良ければ、という本だろう。
以下メモ
システインは人間では非必須アミノ酸だが、システインを作るのに必要な酵素システインを含んでいる。
・アデニンにリボースとリン酸一個がくっついたアデノシン一リン酸はRNA。