『スクールカーストの正体 キレイゴト抜きのいじめ対応』

堀裕嗣 著
小学館新書
ISBN978-4-09-825250-3
スクールカーストという観点から、いじめへの対応を考えた本。
主題的には、あくまでいじめ対応を考えることがメインなので、いじめ対応が書かれたものでよければ、という本か。
やや図式ではあるが。
図式的というか、ある種のカリカチュアになっているのは多分間違いないだろう。
著者は中学校の教師なので、現場報告がカリカチュアなのはどうなんだ、という気はしないでもないが、そんなものなのかもしれない。
それでよければ、という本だろう。

以下メモ。
・デートの場所が限られるような地方都市では、性に奔放なヤンキーのスクールカーストが高い。
・生徒の目から見て、教師にもカーストの高い教師と低い教師がある。
・いじめは、スクールカーストの高い者から低い者へだけでなく、同じスクールカーストの者同士の間でも起こる。
学級とか学校とか、より大きな全体への帰属の契機がなく、小さな集団の中で決定的な決裂を避けようとすれば、いじめはそのためのテクニックとして現れる。