『介護ビジネスの罠』

長岡美代 著
講談社現代新書
ISBN978-4-06-288334-4
いくつかの悪徳介護ビジネスを紹介した本。
網羅的でも定量的でもないので、おおよそただの紹介本と考えるべき書だが、悪徳介護のありようを紹介したものではあるだろうから、それでよければ、という本か。
上に政策あれば下に対策ありというたくましい悪徳介護業者のありようを知ることができる。
そのハザマで泣きを見るのが、嫌ならほかに移ってくれと言われても預かりどころのない要介護者や不満を訴えることのできない認知者だったりするわけだが。
悪徳介護ビジネスの紹介としては面白かった。
それでよければ、という本だろう。

以下メモ。
・サ高住では、介護保険を目いっぱいまで使わせれば結構な金額になるので、要介護者を抱え込んで、自分のところのサービスを受けさせる。
・さらには医者を巻き込み、医療費として保険請求できる分は請求する。
・国は高額になった高齢者の医療費を抑え込もうと在宅介護への切り替えを進めたが、悪徳介護業者が甘い蜜に群がるので、かえって出費がかさみかねない。