『米軍が恐れた「卑怯な日本軍」 帝国陸軍戦法マニュアルのすべて』

一ノ瀬俊也 著
文春文庫
ISBN978-4-16-790474-6
戦闘マニュアルから帝国陸軍の戦い方を探った本。
夜襲、囮、狙撃、地雷や仕掛け爆弾の使用など、帝国陸軍における対米軍戦闘は弱者の戦い方であり、日中戦争において中国軍が日本軍に対して行った戦闘から拝借したような、同じような戦い方がとられた、米軍に比べて火力に劣る日本軍にはそういう戦い方しかなかった、ということが書かれている。
それなりに面白かったので、そうしたものでよければ、という本か。
あんまりそれ以上のものではないような気はする。
帝国陸軍の戦い方を探った本でよければ、という本だろう。

以下メモ。
帝国陸軍も、火力があるならば銃剣突撃よりも火力を使った方が有効なことは分かっており、狂気というよりはそれでも敵に勝たなければならないという現実的妥協から、無謀な作戦が編み出された。
・そうして、こうやればアメリカにも勝てるという自己欺瞞が完成すれば、早期降伏などという発想は受け入れづらくなった。