フランス大統領選挙

では新自由主義福祉国家かという選択が熱いらしいが、どっちかと問われなくても新自由主義者の私が思うに、新自由主義というのは80年代くらいの経済状況に合った政策なのであって、これからの時代には寧ろ福祉国家の方が政策的に適している、ということはないのだろうか。
経済が発展すれば、記号消費の割合が増大すると考えられ、すると記号消費を伴わずに生存するためだけに必要な経済的資源というのは、割合として、今後ますます低下の一途をたどるのではないか。生活に最低限必要な費用をベーシック・インカムとして全国民に支給しよう、という動きもあるらしいが、いつかはともかく未来においては、そういう風になるのではないだろうか。
20世紀の前半に、遅れてきた帝国主義国家が帝国主義に突き進んで失敗したように、21世紀の前半には、遅れてきた新自由主義国家が新自由主義に突き進むのだろうか。