タイトル詐欺

アメリカはいかに日本を占領したか マッカーサーと日本人』
半藤一利
PHP文庫
ISBN978-4-569-76896-0
マッカーサー昭和天皇とのかかわりを中心に記した歴史読み物。
テーマも結論もあいまいだし、良い本だとは思わないが、マッカーサー昭和天皇とのかかわりを書いた歴史読み物で良ければ、それなりといえばそれなりか。そうしたもので良ければ、というところ。
タイトルから想定される、アメリカの対日占領政策、みたいな内容はほぼない。
あくまでマッカーサーが中心。
そういう、タイトル詐欺をしなければいけない程度の本ということではある。
著者の年代では普通なのかもしれないが、昭和天皇に対する崇敬の念は、なんらかのバイアスになりかねないものだと思うし。
例えば、昭和天皇がGHQからの訴追を逃れたことは無条件でいいことであったのかどうか、とか。
全体として、良い本だとは評価できないと思う。
良くいえば、歴史読み物としてそれなりといえばそれなりか。
それで良ければ、という本だろう。
以下メモ
東久邇宮首相が戦争犯罪人を日本が自主的に処罰することを上奏したが、昭和天皇は即座に反対して撤回させた。
マッカーサーも自らを敗軍の将としたフィリピン上陸軍の本間雅晴中将には復讐した。