読者層狭そう

『植物たちの戦争 病原体との5億年サバイバルレース』
日本植物病理学会 編著
講談社ブルーバックス
ISBN978-4-06-515216-4
植物と病原体との戦いに関する読み物。
ぶっちゃけていうと、この分野か近い分野を専攻しようとしている大学生くらいならそれなりに面白く読めるだろう、という本か。そうしたもので良ければ、というもの。
一般向けという感じはあんまりない、学会による編著らしいといえばらしい本である。
著者の人が大学生くらいの頃に、という発想はあっても、一般向けにという契機はないだろう。
まあそれで絶対に駄目だということもないわけで。
良い本だとは言わないが、そういうのでも利用していかないとね、ということではある。
それで良ければ、という本だろう。

以下メモ。
・細胞内にある二本鎖RNAはウイルス由来なので、それを壊していく仕組みが真核生物にはある(RNAサイレンシング)。
・イネ科の牧草や芝草に寄生するエピクロエは、食害昆虫に対する忌避成分を分泌したりする。
・種なしブドウに使われる植物ホルモンのジベレリンは、苗がひょろ長く伸びるイネばか苗病を引き起こす糸状菌が作る徒長促成物質として発見された。