『超予測力 不確実な時代の先を読む10ヵ条』

フィリップ・E・テトロック&ダン・ガードナー 著/土方奈美 訳
ハヤカワ文庫NF
ISBN978-4-15-050522-6
予測に関する大規模実験での成績上位者を分析して正しい予測をするのに必要な考え方を導き出そうとした本。
あまり突飛な内容ではなく、その分すごい結論やコツがあるわけでもないが、興味があるならば読んでみてもよい本か。
地道にコツコツということだわな。
割と地に足のついた地味目な本。
地味ではあるが、いろいろと示唆される部分もあったので、悪くはない本だと思う。
興味があるならば読んでみてもよい本だろう。

以下メモ。
・予測をする能力は経験によって磨くことができる。そのためには検証可能な予測をしなければならない。インフレのリスクがある、などという曖昧な予測では事後の検証が難しい。いついつまでに何%のインフレになる確率が何%ある、などと予測しておけば、予測が当たったか外れたか検証でき、経験としてフィードバックできる。
・当たるか当たらないか五分五分、というような判断はよくない。予測の上手な人はもっと細かい数字を挙げる。60対40と40対60の違い、あるいはさらに細かい違いを認識できるようになるべきだ。
・予測は経験によって伸びるのだから、やり抜く力のある人が伸びる。才能がない能力がないと諦める人より、努力をする人がよりよく予測する。
・事態が変わったり新しい事実が判明したときには、細かく、そして頻繁に予測を修正すべきである。
・予測をするには、内側の詳細を検討する前に、外側の、より一般的な確率を尋ねるのがよい。ある人が殺されるかどうか予測するには、その人が誰にどのくらい恨まれているか考えるより前に、同じような立場の人がどのくらいの確率で殺されているか調べるほうがよりよい予測を立てられる。