『科学捜査の現場 体毛が語る「人と事件」』

藤武雄 著
日本文芸社パンドラ新書
ISBN4-537-25408-4
毛髪の鑑識技術者であった著者が頭髪や陰毛に関して書いたエッセイ。
半分は、鑑識技術者としての経験を綴ったお仕事系のエッセイ、半分は、毛髪に関しての雑学本。両者は密接に関連しているので、別に中途半端ということはなく、基本的にはそれなりに楽しめるエッセイだと思う。
こうした雑学エッセイで良ければ、読んでみても、という本か。
陰毛についても結構書かれているので、もうちょっと煽情的なタイトルにすれば売上が伸びるのではないか、という気がするが、そうするくらいの値打ちはある本ではないかと思う。
特に悪いということはないそれなりの雑学本。興味があるならば、読んでみても良い本だろう。
以下メモ。
・セックス時の磨耗で毛先が丸くなるので、セックスを多く行っている人の陰毛は毛先が半円状になっている。セックス経験の少ない人の陰毛は毛先が尖っている。
・毛の表面のキューティクルのため、毛は一方方向(毛根方向)にしか動かない。