『芸術とスキャンダルの間 戦後美術事件史』

大島一洋
講談社現代新書
ISBN4-06-149854-1
贋作や盗難等、戦後日本で起こった美術事件について書かれた事件簿。
戦後日本で起こった美術事件についての雑学本、と考えて完全に間違いがない。特別ではないが別にそれなりの雑学本か。レベル的に週刊誌の記事をかき集めた程度のものだが、そのレベルで良ければ、読んでみても、という本だろう。
完全に普通の雑学本なので、余り述べておくようなことはない。良い点としては、商品としては高額なものだけに、いろいろドロドロとしたドラマがあって面白いが、悪い点としては、所詮は週刊誌の記事レベルではある。著者独自の主張とか信用性とかいったものは薄いかもしれない。が、所詮は雑学本なのでこんなものか。
興味があるならば読んでみても、というところだろう。
メモ1点。
・作者も高く売りたがるので、市場を通さずに本人と直接交渉して買うと、高くつく。