『移行化石の発見』

ブライアン・スウィーテク 著/野中香方子 訳
文春文庫
ISBN978-4-16-790239-1
中間種を中心に古生物学に関して書かれた本。
というかぶっちゃけ、アメリカにおける進化論の啓蒙書、というのが実態の本。明示されてはいないが創造論やID説が論難されている。それでよければ、という本か。
進化論についての一冊の読み物とはいえるが、ダーウィンの前後の時代から現代まで射程に入れているので、やや大味で初心者向きな内容であり、個人的にはそこまでのものではなかった。
アメリカではともかく、日本では本書の持つ意義は下がるのだと思う。
それでもよければ、という本だろう。

以下メモ。
・海竜の尾びれは垂直になっていて、左右にくねって進む爬虫類同様、左右に動かすことで推進力を得ることができる。くじらの尾びれは水平になっていて、歩くときに背中を上下させる哺乳類と同様、上下に動かすことで推進力を発揮する。