『分子レベルで見た触媒の働き 反応はなぜ速く進むのか』

松本吉泰 著
講談社ブルーバックス
ISBN978-4-06-257922-3
触媒反応研究としての表面科学について書かれた本。
大体のところ表面科学に現在どのようなことができるか書かれたもので、やや方法論的な色合いはある。
方法論だけにストレートな面白さはないと思うが、それでよければ、という本か。
触媒反応がどうなっているか、ということは本書では正面きってはほとんど取り上げられておらず、表面科学はようやくその足元に手をかけたくらいの段階らしい。
あと、どこが特にということはないが、全体にやや難しめな気がする。
物理化学にある程度親しんでいる人でないと、相当とっつきにくいのではないだろうか。
内容のこともあるし、あまり気軽にお薦めできるわけではない。
それなりには興味深いので、それでもよければ、という本。
そうしたものでよければ、読んでみても、という本だろう。