『投降 比島血戦とハワイ収容所』

小島清文 著
光人社NF文庫
ISBN978-4-7698-2578-4
著者の投降前後の戦争体験を綴った戦記。
米軍上陸後にルソン島のジャングルをさまよった話と、投降、そして捕虜収容所での経験を記したもので、あとがきだけが異様に重い気がするが、全体としては、普通の戦記、という本か。
結構面白かったので、この手の戦記が好きな人(私のことだが)にはお薦めできるし、それ程ではなくても、興味があるならば、読んでみても良い本だと思う。
あとがきだけが重いというのは、社会や人々に対してそれだけ批判精神があるということだが、これだけの批判精神のある人でないと、本書のようなものは書けない、ということなのだろうか。
今日では殆どの人が体験できないようなことを経験してきた人の体験記なので、興味深くはあるし、割とすっきりとまとめられていて良い本だと思う。
興味があるならば、購読しても良い本だろう。