『九七重爆隊空戦記 サリーの防御はゼロだった』

久保義明 著
光人社NF文庫
ISBN978-4-7698-2159-5
陸軍の飛行将校だった著者が、太平洋戦争中の自らの体験と所属した飛行第十四戦隊のことを書いた戦記。
全体的には普通の戦記で、戦闘機ではなく重爆撃機に乗っていたというのは珍しいから、読んでみたければ読んでみても、という本か。
戦争中に自分が感じたこと、というよりは、どこに行ってどこを爆撃して、という行動の記述がメインで、他の人の記述で飛行第十四戦隊の行動を結構補っており、自分の従軍記なのか飛行第十四戦隊の戦記なのか、やや焦点がぼやけてしまっている印象は受ける。
後は、そうしたものでよければ、普通の戦記か。
特別でもないが、悪くもない。
読んでみたければ読んでみても、という本だろう。

メモ一点。
・対レーダー用に銀紙を撒いたが、効果はなかったようだった。