市場原理主義

というのは、人間は怠けるものだ、という人間観を持っているような気がする。
市場にはリソースの最適配分という機能もあるし、以下のことは論理的には正しくないが、自由競争においてこそイノベーションが起こる割合が高まるという市場原理主義の発想は、裏を返せば、競争のないところではイノベーションが起こらない、つまり、人間はぬるいところでは真剣に努力をしないものだ、と考えているからこそ出てくる発想ではないだろうか。
人間がいついかなる場合でも怠ることが全くないのなら、共産主義だって巧く動いたような気がする。
市場原理主義者による共産主義社会主義に対する批判の眼目は、怠らずに努力するインセンティブを与えなければ人は努力をしない、という点にあるのではないだろうか。