『政党が操る選挙報道』

鈴木哲夫 著
集英社新書
ISBN978-4-08-720397-4
自民党民主党がテレビメディアに働きかける広報宣伝活動に関するリポート。
全体的に、ありがちな一通りのリポート、という本か。
政党の宣伝活動に対しては、なるようにしかならないでしょというか、アメリカの方が先行しているのだから日本でもいずれそうなるでしょというか、自民党民主党もやるのならばそれで良いのでは、としか私には思えないので(金のない弱小政党は困るかもしれないが)、特にそう思えるのかもしれないが。
一通りのリポートである、ともいえるし、通り一遍のリポートでしかない、ともいえるし、後は、どの程度のものが読みたいのか、という問題が多分に絡んでくるだろうから、一通りのリポートで良ければ、読んでみても、というところ。
特別でもないが、悪くもなく。一通りのリポートといえば、一通りのリポートではあるだろうから、そうしたもので良ければ、読んでみても、という本だろう。
以下メモ。
・選挙におけるメディア対策の基本は、選挙の争点を先に作ること。
・テレビでも、とりわけ公示後の報道には、一応それなりにバランスが考慮される。日本テレビでは、先の衆議院選挙の公示後から投票終了まで、ニュース番組では造反とか刺客とかいった言葉は使用しなかったらしい。
・取り上げて欲しい情報があったら2社の記者がいる所で話す。1社だと記事にされないこともあるが、2社だと、相手に抜かれると思えば、率先して大きな記事にする。