『「地価」はつくられている あなたのその投資、大丈夫?』

濠壱成 著
リュウ・ブックス アステ新書
ISBN978-4-7667-1053-3
不動産鑑定や不動産投資に関して書かれた本。
不動産鑑定や不動産投資の内実を批判した、内情暴露系の読み物、と考えておけば良い本か。
陰謀論っぽいところも多々あるし、というか、本書の主張を素直に押し進めていけば陰謀論にたどり着くだろうし、グラフの数字の単位が書いていないとか、切り取り方が恣意的に見えるとか、不動産の話から一歩出るともう駄目駄目な感じもするが、(中核のテーマである)不動産鑑定が当てにならないというのは、多分その通りなのだろうから、内情暴露系としては、それなりといえばそれなりの読み物だと思う。
著者の言うことを、話半分くらいで受け止められる人向き。
そうしたもので良ければ、読んでみても、という本だろう。
以下メモ。
・実際の取引は土地と建物が一体になっている戸建のものが多いのだから、その実例から土地の地価公示価格を算出しようとしても、現実にはどうとでもできる。
・空室率は、通常、どんなに良い物件ても5〜8%は見込む。二年契約の後、次の入居に一ヶ月かかるとすれば、このくらいになる。