2014-01-01から1年間の記事一覧

『かなづかいの歴史 日本語を書くということ』

今野真二 著 中公新書 ISBN978-4-12-102254-7 仮名遣いの歴史に関してあれこれのことが書かれた雑録エッセイ集。 雑録だが、よくいえばエッセイ集ではあるので、それでよければ、という本か。 テーマは拡散的で、とっちらかっている印象。仮名遣いの歴史が知…

『チューリングの計算理論入門 チューリング・マシンからコンピュータへ』

高岡詠子 著 講談社ブルーバックス ISBN978-4-06-257851-6 コンピュータの基礎となるチューリングの計算理論に関して書かれた本。 トートロジー感あふるる説明で私にはよく分からなかったが、雑学本といえば雑学本か。 アルゴリズムを実行できるのがチューリ…

『黙示録 イメージの源泉』

岡田温司 著 岩波新書 ISBN978-4-00-431472-1 絵画や文学や映画に使われている黙示録のモチーフを紹介した本。 よくいえば文芸批評なんだろうが、紹介の域を出るものではない。 私は取り立てて面白いとは思わなかったが、こういうのが面白いという人もいるだ…

『ヒト、動物に会う コバヤシ教授の動物行動学』

小林朋道 著 新潮新書 ISBN978-4-10-610557-9 動物エッセイ。 カラスとかカナヘビとかハサミムシとかの身近にいる小動物、昆虫や、プレーリードッグやシクリッドなど、著者が飼育した動物に関して書かれたもの。 特別ではないが、それなりに面白い動物エッセ…

『税務署の正体』

大村大次郎 著 光文社新書 ISBN978-4-334-03778-9 税務署員に関して書かれた本。 元税務署員が税務署員の生態を描いたもので、内情暴露系というほどでもないがそうしたものといえばそうした読み物か。読んでみたければ読んでみても、という本だと思う。 あま…

『偶然の科学』

ダンカン・ワッツ 著/青木創 訳 ハヤカワ文庫NF ISBN978-4-15-050400-7 社会学に関して書かれた本。 内容的には大体のところ、社会事象は様々な事柄が複雑に絡み合って出来上がったもので、予測することも特定の誰かが大きな影響を及ぼすようなことも難しい…

『勝海舟が絶賛し、福沢諭吉も憧れた幕末の知られざる巨人 江川英龍』

公益財団法人江川文庫/主務 橋本敬之 著 角川SSC新書 ISBN978-4-04-731631-7 江川英龍の生涯に関して本。 ありがちな歴史人物紹介本で、特別でもないが悪くもない本だと思う。興味があるならば読んでみても、という本か。 テーマもないし特別な本ではないが…

『ケプラー予想 四百年の難題が解けるまで』

ジョージ・G・スピーロ 著/青木薫 訳 新潮文庫 ISBN978-4-10-218471-4 ケプラー予想に関して書かれた数学読み物。 証明については、おぼろげながらイメージがつかめるかもしれない、というところだが、それでよければそうした数学読み物か。 最後の証明だ…

『フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか』

浦久俊彦 著 新潮新書 ISBN978-4-10-610547-0 フランツ・リストの評伝。 完全な伝記ではなく、いくつかのモチーフに分けてリストの生涯を素描したものだが、ほぼ評伝と考えていいと思う。 新書レベルの評伝としては、大体こんなもの、という感じの本か。 軽…

放棄

『私たちはどう生きるべきか』(ピーター・シンガー 著 ちくま学芸文庫)を二章までで放棄。 政治的アジテーションの書。 主張内容は、何もかもが悪い方向に向かっている、今すぐ倫理的に生きるんだ、というところか。 ひょっとしたら著者が正しいのかもしれ…

『英雄なき島 硫黄島生き残り元海軍中尉の証言』

久山忍 著 光人社NF文庫 ISBN978-4-7698-2811-2 硫黄島で戦った海軍中尉からの聞き書き。 基本的にほぼ従軍体験記で、硫黄島は生き残りが少ないので貴重ではある。興味があるならばお薦めできる本。 第三者のライターがまとめているから読みやすいし、実際…