『税務署の正体』

大村大次郎
光文社新書
ISBN978-4-334-03778-9
税務署員に関して書かれた本。
元税務署員が税務署員の生態を描いたもので、内情暴露系というほどでもないがそうしたものといえばそうした読み物か。読んでみたければ読んでみても、という本だと思う。
あまりたいしたことは書かれていないが、国税調査員には追徴税額の暗黙のノルマがあるとか、OB税理士には弱い面もあるとか、内情暴露系といえばいえなくもない。
より大きな欠点は、税務署員に関して、というだけで、キャリア官僚やマルサや徴収部門のことなども書かれていて、ややテーマが拡散的というきらいがあることか。
読み物といえば読み物だが、特別というほどでもない。
それなりの読み物でよければ、という本だろう。