『偶然の科学』

ダンカン・ワッツ 著/青木創 訳
ハヤカワ文庫NF
ISBN978-4-15-050400-7
社会学に関して書かれた本。
内容的には大体のところ、社会事象は様々な事柄が複雑に絡み合って出来上がったもので、予測することも特定の誰かが大きな影響を及ぼすようなことも難しい、ということが書かれた本か。
いろいろ書かれていてその点では興味深くはあるが、テーマというか本書全体としての主張としては、弱い。
雑学本としてありかもしれないが、特に、というほどのものはないと思った。
それでもよければ、というところだろう。

以下メモ。
・各個人が実際に抱く個別の政治的問題に対する判断は、保守やリベラルといった思想的な潮流とはそれほど一致しない。妊娠中絶に断固反対する人が排斥的な移民政策に賛成するとは限らない。