紹介本

『検閲官 発見されたGHQ名簿』
山本武利 著
新潮新書
ISBN978-4-10-610894-5
GHQの下で日本人の郵便物や出版物に対する検閲作業を行っていた日本人がいたことについて紹介した本。
基本的には紹介で、紹介で良ければ、という本か。
政治的な話はそれほどではないと思うが、内容的に踏み込めばドロドロとした政治的な話になってしまうわけで、痛し痒しみたいなところはあるか。
個人的には、もう少しは踏み込まないと面白い本にはならないのではないかと思うが。
あくまで紹介。
紹介で良ければ、という本だろう。

以下メモ
・GHQが郵便物の検閲を行っていたことは、一度開封した封筒に当時日本にはなかったビニールテープが検閲済の印とともに貼られていたことなどによって公然の秘密であったが、GHQが公式に認めていたわけではない。
GHQは開封したことが分からないように封筒を開けることができる蒸気式の装置も持っており、本当の対象者にはそちらの検閲を行いつつ、目くらましもかねて大規模な郵便検閲を行ったのだろう。