『世界を読みとく数学入門 日常に隠された「数」をめぐる冒険』

小島寛之
角川ソフィア文庫
ISBN978-4-04-409101-9
色々な数を巡って書かれた数学の本。
私の感想としては、好事家向けに書かれた一般向けの本、という感じの本か。
つまり、解説は好事家向けなので一般向けには難しく、解説されている内容は一般向けなので好事家には物足りない、という本なのではないかと私は思う。
数学好きになる素質はあるが、まだ余り数学の本を読んだことがない、という人向きなのか。知っている人向きにちょっと衒学的であるような気もするが、こうしたもので良いという人にならば、それなりの読み物、という本か。
一般向けとされる数学の本で余り簡単なものがあった試しはないから、こんなものなのかもしれないが。こんなものであるのならば、この分野は私には合わないということだろう。
少なくとも、本書は私には合わなかった。
メモ1点。
・トンネル効果をしている時の量子の速度は、虚数になっていると解釈できる。