『プロ法律家のクレーマー対応術』

横山雅文
PHP新書
ISBN978-4-569-69926-4
弁護士が悪質クレーマーに対する対処法について書いた本。
弁護士が書いたということで、テーマを簡単にいってしまえば、これこれこういう人は悪質クレーマーだから、法的対処が有効です、いますぐお電話を、というところか。
医者は医師が足りないというし、警察関係者は治安が悪化して警官が足りないというし、教師は教育予算が足りないというし、弁護士は法的対処が必要だというのである(そして、医者はどれだけ必要のない手術が行われているのか語らないし、警察関係者は公安部門にどれだけ無駄な予算が費やされているか語らないし、教師は成果を語らないのだ)
そういう本なので、そういうもので良ければ読んでみても、という本。
宣伝臭はあるが、法的対処はもちろん有効なのだろうし、どういう人が悪質クレーマーなのかの判断基準とか役に立ちそうな部分もあるし、最初から法的な対処を求めている人には別にこれで良い訳だから、悪い本ではないと思う。
読んでみたければ読んでみても良い本だろう。
以下メモ。
・クレームをしてくる方は怒っていて当然なのだから、相手の感情に煽られることなく、冷静に事実関係を確かめる。
・念書を取られたら、その効力を否定するのは大変なので、会社の決済を経た正式な文書以外の文書は絶対に書かない。
・同業他社が不祥事を起こした場合でも、クレーム件数は増える。