『植物はすごい 生き残りをかけたしくみと工夫』

田中修 著
中公新書
ISBN978-4-12-102174-8
植物雑学本。
植物が生き残るためにどんな機能や仕組みを持っているか、を中心に書かれたものだが、一言でいえば、雑学本としかいいようがない。雑学本でよければ、という本か。
特にということはないが、悪くもなく。
雑学本でよければ読んでみても、という本だろう。

以下メモ。
ヒガンバナの球根には毒があるので、モグラやミミズの被害から守るために墓地や田んぼの畦に植えられた。水にさらせば毒が抜けるので、飢饉時の救荒植物でもあった。ヒガンバナは秋から春にかけて成長するので、稲が被害を受ける冷夏でも関係がない。
・糖分が増すと凝固点降下で凍りにくくなるので、野菜や果物の中には寒さにさらすと甘みが増すものがある。
・落花生の原産地は南アメリカの河原で、花が咲いた後は食べられないように柔らかい砂の中に種を作る。川が増水したときに軽いさやごと水に浮くことで、生息域を広げた。