2016-01-01から1年間の記事一覧

『真実のインパール 印度ビルマ作戦従軍記』

平久保正男 著 光人社NF文庫 ISBN978-4-7698-2933-1 第二次世界大戦中、ビルマ方面にいた主計士官による従軍記。 従軍記録としてはそれなりの従軍記だが、あまり切実な感じはない。それなりではあるがそれ以上ではないというところか。 光機関の名前が説明…

『戦術学入門 戦術を理解するためのメモランダム』

木元寛明 著 光人社NF文庫 ISBN978-4-7698-2930-0 元自衛官が軍の戦術について書いた覚え書き。 完全にただのメモ書きではあるが、類書が豊富にあるわけでもないらしいので、これはこれで、といったものか。 他にもっといい本があれば別だが。 それでよけ…

『歴史の謎は透視技術「ミュオグラフィ」で解ける 歴史学を変える科学的アプローチ』

田中宏幸/大城道則 著 PHP新書 ISBN978-4-569-82978-4 考古学で使われる科学的アプローチをいくつか紹介した本。 タイトルになっているミュオグラフィを始めとして、人工衛星を使った調査やDNA鑑定などについていくつかのエピソードを拾った雑誌の記…

『中世社会のはじまり シリーズ日本中世史1』

五味文彦 著 岩波新書 ISBN978-4-00-431579-7 中世初期を中心に日本の文化、社会史を概説した本。 政治史を軸に文化の変容を描いているので、政治史の知識が必要ないわけでもなく、かといってあくまでメインは文化史なので政治史を詳しく解説してくれるので…

『力学入門 コマから宇宙船の姿勢制御まで』

長谷川律雄 著 中公新書 ISBN978-4-12-102354-4 宇宙開発と力学について書かれた本。 構想的には、ロケットの運行制御や姿勢制御などの宇宙開発を事例に使って力学を説明したもの、だが、実際読む分には、宇宙開発に使われる力学について解説したもの、と考…

『信じていいのか銀行員 マネー運用本当の常識』

山崎元 著 講談社現代新書 ISBN978-4-06-288346-7 マネー運用に関して書かれた本。 一応は銀行員をあまり信用するなと書かれた本だが、それよりもマネー運用全般についてのものと考えたほうがいいと思う。 エッセイ的な読み物なので、そうしたものでよければ…

『中学生からの数学「超」入門 起源をたどれば思考がわかる』

永野裕之 著 ちくま新書 ISBN978-4-480-06865-1 中学校で習う数学では何を学んで習得すればいいか、ということが書かれた本。 数学なんて何の役に立つんだ、という言説に対する反論の書というところか。 ややとってつけたような感もなくはないが、読み物とし…

『<新版>日本語の作文技術』

本多勝一 著 朝日文庫 ISBN978-4-02-261845-0 作文技術について書かれた本。 そういえばまだ読んでなかったと思って読んだもの。 確かに、作文に関心があるのなら一度は読んでおく価値のある本だと思った。 内容に比すと冗長だが、それは挙げられている作文…

『戦国大名の正体 家中粛清と権威志向』

鍛代敏雄 著 中公新書 ISBN978-4-12-102350-6 戦国大名の行動規範を探った本。 探った、といえば聞こえはいいが、要はテーマも結論もなくごった煮にされているだけなので、かなりの好事家向けではある。 広く一般向けにいい本だとはいえないと思う。 好事家…

『ヒトの本性 なぜ殺し、なぜ助け合うのか』

川合伸幸 著 講談社現代新書 ISBN978-4-06-288344-3 比較認知科学の研究者が性善説を唱えたエッセイ。 エッセイなので読みやすく、難しくもないが、エッセイだけにフワフワしているというか、やや茫洋とした感はある。著者の研究エッセイでよければ、という…