『陸軍派閥 その発生と軍人相互のダイナミズム』

藤井非三四 著
光人社NF文庫
ISBN978-4-7698-3066-5
帝国陸軍内の細かな人間関係について書かれた本。
陸軍の派閥といえば統制派と皇道派が有名だが、それよりももっと細かい人間関係をあぶりだしたもので、誰と誰が同期とか同郷とか原隊が一緒とか、中学出身で幼年学校出ではない今村均は苦労したとかいう話が主であり、派閥抗争のダイナミズムみたいなものはない。それでよければ、という本か。
陸軍に詳しい人ならそれなりの読み物だが、そうでない人が特にというほどのものはないと思う。
それでもよければ、という本だろう。