『戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略』

平川新 著
中公新書
ISBN978-4-12-102481-7
戦国時代末期の日本と、日本周辺に進出してきたヨーロッパ列強との関係を探った本。
大体のところ、関係史ではあるし一側面ではあるが、歴史の本線とまではいえない、といった感じの本だろうか。
そうしたものでよければ、という本。
やや牽強付会な面はあると思う。
どうしてもというほどではない。
それでもよければ、という本だろう。

以下メモ。
・当時アジアにやってきたポルトガル人やスペイン人の少なくとも一部は明征服を簡単にできると考えており、豊臣秀吉もその楽観論の上に立ち、さらにはポルトガル、スペインの先手を取る形で朝鮮に出兵した。
ポルトガル人やスペイン人はこれを見て日本の軍事力を恐れ、秀吉や家康を皇帝、日本を帝国と呼んだ。
・遅れてやってきたオランダとイギリスも、無理な行動はせず、キリスト教布教による浸透を謀るポルトガル、スペインに対抗して、貿易を優先させる姿勢を取った。