『潜入ルポ ヤクザの修羅場』

鈴木智彦 著
文春新書
ISBN978-4-16-660793-8
暴力団の取材を長年行ってきた著者によるエッセイ。
全体を通してのまとまりはあまりなく、エッセイ集といっても章ごとに別の話になるので、中篇集、といった感じの本だろうか。
エッセイなので、エッセイで良ければ、という本。
潜入ルポ、というような内容は、違うとはいわないもののあまり期待しない方がいいと思う。
個人的には、可もなく不可もなく。特別でもないが、悪いわけでもなく。
エッセイで良ければ、という本だろう。

以下メモ。
・結局、一般市民の側も暴力団を利用してきた。やくざも、市民から決定的に嫌われてしまえば自分たちが存続できないことを分かっているから、これまでは実話誌などのマスコミを通じて自分たちを任侠団体だとアピールしてきた。
・関西の賭場では、客を「店」と呼ぶ。客はお金を持ってくる人のことだが、賭場で勝てばお金を持って帰るからである。賭場で出す食事にネギはご法度。