『CIAと戦後日本 保守合同・北方領土・再軍備』

有馬哲夫 著
平凡社新書
ISBN978-4-582-85530-2
公開されているCIA文書から分かる戦後政治史のいくつかのエピソードを書いた本。
一つのエピソード集といえばエピソード集なので、それで良ければ、という本か。
欠点として、個々のエピソードは、別に、驚愕の、というほどのものでもないこと、ややばらばらなエピソードの集成であること、保守合同前後の日本の戦後政治史についてある程度以上の前提知識が必要だろうこと、といった問題があり、広くお薦めという本でもない。
好事家向け、というところ。
政治はこういう風に進むのだろう、というのが垣間見える点で、興味深くはあったので、特に悪いということもない。前提知識があって、いくつかのエピソードが書かれた程度のもので良ければ、それなりの本ではあると思う。
読んでみたければ読んでみても、という本だろう。