『ニューギニア大密林に死す 前人未踏の熱帯雨林六百キロの撤退路』

植松仁作 著
光人社NF文庫
ISBN978-4-7698-2636-1
敗色濃厚な中、ジャングル奥地へ転進した時の状況を綴った戦記。
戦記といっても、戦闘はほとんどなく、その他のエピソードもあまり豊富ではなくて、どこそこへ向かって歩いた、という話がメイン。食料がほとんどない中での餓死寸前の極限状態という凄惨な状況が描かれてはいるが、全体としては、歩いているだけでやや単調ではあるか。
そうしたもので良ければ、読んでみても、という本。
面白い点は極限状態が描かれていること、悪い点はやや単調であることで、相殺してプラスマイナスゼロという感じか。特に優れている訳でもないが、悪い訳でもない。
後は、そうしたもので良ければ、というところ。
読んでみたければ読んでみても、という本だろう。