『物語 数学の歴史 正しさへの挑戦』

加藤文元 著
中公新書
ISBN978-4-12-102007-9
数学史に関する読み物。
特にこれといったものはない数学読み物で、難しいことはないが、基本的には、数学に関して色々と知っている人向けの本なのだと思う。数学に関するものを何冊か読む内の一冊なら、悪くはない本。
これ一冊で、というような需要には、応えづらいだろう。
楕円関数なんかが分かっている人には、面白いのかもしれない。楕円関数を知らなければ分からないというような難しいものではないが、知らない人は楽しみにくいような本なのではないかと思う。
後は、その手の読み物で良ければ、というところ。
興味があるならば、読んでみても、という本だろう。

以下メモ。
ラジアンとは、角度を、その角度で作る半径1の円の弧の長さで表したものであり、三角関数は、弧の長さを入れると、その正弦や余弦が返ってくる関数である。
(半径1の円の全円周の長さは2πであるから、360度が作る円弧の長さは円周であり、360度は2πラジアン、180度が作る円弧の長さは、円周の半分の長さとなるから、180度はπラジアンとなる)