『投資詐欺 身近にある罠から資産を守る法』

山崎和邦 著
講談社+α文庫
ISBN978-4-06-281187-3
詐欺に関して書かれた本。
私は別に薦めはしないが、内容的には、詐欺に関する雑学読み物というよりは、詐欺についての評論、とでも考えておいた方が良い本か。
別に薦めないというのは、一言でまとめると、流れが変。閑話休題が多くて論理の筋が追い難いし、同じような話が複数出てくるし、日本語のおかしいところも、主語と述語が対応しておらず流れ的に変だったりするのは、何か共通の原因があるのだろうか。文庫化に際して手を加えた部分がおかしくなっている、ということも多分あるのだろうが、それだけではここまで変にならないような気がする。
流れが変なので、読みやすくなく、分かり難く、芸風的に、著者は自信満々に、詐欺に騙された人をばっさりと斬って捨てたりしているのに、それが書かれている本がこれでは、いかにも間が抜けている感じがして、余り出来は良くないと思う。
積極的に薦めるような本ではなかった。
以下メモ。
・投資の勧誘に著名人の名を使ったりするのは、信用力がないからこそ名前を使うのだと考えて、用心した方が良い。
・国内での話ならリスクがはっきり見えて手を出さないようなものでも、遠い異国の話だと正常な判断力を失ってしまう。