男性の一人称について

対して、男性が日常的に使用可能な一人称は多彩だ。

http://d.hatena.ne.jp/akio71/20070320

一人称というのは、キャラクターではなく、TPOによって使い分けがなされるのではないだろうか。少なくとも、東京に在住か在勤のサラリーマンにとっては。
仕事の場合や、その他多少なりともあらたまった口調で使うのが、「わたし」。
友達などの近しい間柄でため口の時に使うのが、「おれ」。
「ぼく」、は少々特殊で、よく分からないが私の勘では、先輩や年上の人、目上の人、あるいははっきりとそうではなくても多少の敬意を表すべき人に対して、くだけた口調で接したい時に使うのではないかと思う。例えば、取引先の人と飲みに行く時に、「おれ」はないし、「わたし」では硬いと思ったら、「ぼく」だろう。
ボク女が変なのは、女性性を嫌ってボクと言っているのに、そこで一歩謙って女性性を発露してしまっているから、なのだろうか)
友達とため口でしゃべるのに、「わたし」と言う奴はまずいない、というか、「わたし」と言っている時点で、ため口ではない気がする。「ぼく」もかなりの少数派ではないか。スポーツ選手は、テレビ出演やインタビューの時に「ぼく」を使うことが多いような気がするが、上下関係に厳しい体育会で鍛えられているから目上の人に「おれ」を使っちゃう人は多くはないだろうものの、芸能人でも、相当に売れている人や不遜キャラの極少数を除けば、大概は「ぼく」を使うようにも思うので、視聴者に対して多少の敬意を示しつつ親しみやすく接するという点で、テレビ的なTPOに合っているのだろう。
つまり結論としては、男性が日常的に使用可能な一人称は、多彩なようで多彩ではなく、極端な例を除けば、キャラクターによって使い分けるものでも余りない、といえるのではないだろうか。