『中国人の宗教・道教とは何か』

松本浩一 著
PHP新書
ISBN4-569-65771-0
道教についての概説的な紹介本。
主に、中国人の宗教としての習俗的な側面や道教の歴史等がまとめられたもので、やや細かな呪術儀礼の次第とかも書かれていて、個人的には相当無味な概説という感じがしたが、逆にいえば、その方面に興味がある人ならば読んでみても、という本か。呪術儀礼に興味があるならそれに特化した本の方が良いかもしれないが。
そんなに良くはないが駄目とまではいかない本。呪術儀礼に興味がある人ならそれなりの概説、というところではないだろうか。
道教の本なら他にもあるだろうし、私には無味過ぎて面白いと感じられなかったので、積極的には薦めない。道教における呪術儀礼の実際に興味があって入門概説で良ければ、読んでみても、という本だろう。
以下メモ。
道教では長生不死の薬を求めるが、瞑想等の修行によって身体の内部に丹薬を作り出す内丹術が唐の頃から重視されるようになり、宋代以降主流となった。太極拳はそのような修行法の一つが発展したものである。
・鬼の名前を知れば、それを制することができると考えられた。